『ネットワーク図の描き方入門』は、ネットワーク図以外の図を描く時にも役立つテクニックが満載の良書


桜蘭高校ネットワーク部

DE-TEIUです。正月休みに『ネットワーク図の描き方入門』を読みました。

ネットワーク図を描く機会ってあんまりなさそうだけど

ネットワーク図って普段描くことあります?恐らくネットワークとかインフラ専門のエンジニアじゃないとあんまり描かないですよね。 特に最近のシステムは丸ごとクラウドに載せることが多いので、物理的な配線を考えたりすることも減ってきてますし。 (使ってるクラウドサービスの構成図的なものを描くことはありそうですが)

ということで、ほとんどのITエンジニアにとっては、ネットワーク図は滅多に描かないし、 もしあっても(描いたことある人のアドバイスを聞きながら)雰囲気で描くものかなと思います。

でもよく考えてみてください。いい感じのネットワーク図をスッと描けたら格好良くないですか?

ということで、「スマートなネットワーク図を描けるようになって一端のITエンジニアになりたい!」 という願望を叶えるための第一歩になるのがこの『ネットワーク図の描き方入門』です。 この本は、わかりやすいネットワーク図の描き方を、段階的に学べるようになっている良書です。

あんまりネットワーク詳しくない人でも読める?

専門用語の解説はところどころで出てくるので、おそらく「OSI参照モデルの存在をうっすら知っている」ぐらいでも読めそうです。 そもそも「図の描き方」がメインテーマなので、読み進めていくうえで専門的なネットワーク知識はそこまで必要ありません。 (もちろん、専門的な知識があったほうが理解は深まりますが)

この本の教え、「ネットワーク図を描くとき」に限った話じゃない

この本に出てくるネットワーク図の描き方のテクニックには、例えば以下のようなものがあります。

  • ネットワーク図を作る目的を考える
    • 誰が何のために使うものなのか
    • それによって載せるべき情報は変わる
  • 一般的な図の考え方に則る
    • 人の視線は左上から右下に流れるので、その流れで読めるようにする
    • 東西南北の向きは統一する
    • 上位/下位の意識する
    • 左側が過去、右側が未来を表すようにする
  • 線の引き方
    • 基本的に実線を使う
    • 点線は「まだ存在しないもの」「仮のもの」などを表すのに使う
    • 線を交差させるときは、片方を少し途切れさせたり、線をジャンプさせたりして見やすくする
    • 折れ線を多用すると、交差が多いときにゴチャつきやすい。直線と使い分ける
      • 折れ線の角を丸くするとちょっと見やすい
    • 省略できそうなところは省略してシンプルに
      • 同じ構成の図が複数出てくるケースとか
    • アイコン
      • 一般的なもの、どこかが公開しているものを使う
      • 大きさ/縦横比/角の表現/配置を統一する
        • サイズが異なることに意味を持たせたい場合はその限りでない
    • 人間の認知特性を理解し、それに沿った図を作る

実はこれらのテクニックは、ネットワーク図に限らず、他の種類の図を描くときにも応用できます。例えば

  • ER図
  • UML
  • フローチャート

など。

他、雑多な感想

狭いあるある

「ネットワーク構成の各レイヤーの話をする際、OSI参照モデルでいうところのレイヤー5(セッション層)とレイヤー6(プレゼンテーション層)は省略されがち」 らしい。狭いあるある良いなぁ。

ネットワーク図って4種類あんねん

  • 全体概要図
  • 論理構成図
  • 物理構成図
  • 論理・物理合成図

言われてみれば確かに、ネットワークもいったん論理と物理を分けて考えた方がいいよな。他の設計と同じだ。

syslogって

syslogって本来はシステムログを転送する “プロトコル” を指す言葉らしい。 ずっとソフトウェアというかサービスの名前だと誤解してた。

プロトコルの語源

「プロトコル(protocol)」という言葉の成り立ちは、古代ギリシャまで遡ります。 パピルスで作られた巻物の最初の紙を表す「protokollon」が語源です。 protocollonは巻物の内容をなどを示すページとして使われていたそうです。 ここから草稿、議事録などの意味が派生し、議定書、外交儀礼といった、現在の意味に発展しました。

こういうちょっとしたうんちくが入っている本はだいたい良書だよな。

まとめ

ネットワーク図の描き方入門』は、ネットワーク図の描き方が基礎から体系的に学べる良書です。 しかもこの本で学べるテクニックは、ネットワーク図に限らず他の種類の図を描くときにも応用できます。 ITエンジニアとしての格を上げるための足がかりとなる一冊と言っても過言ではありません。 みんなこれを読んで世界をネットワーク図で飽和させましょう!!